☆三代目JSB☆通信

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★ 流麗な声を堪能できるアーティスト今市隆二の真骨頂が凝縮された一作に ★

   


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三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEの今市隆二が、通算4枚目のソロアルバム『GOOD OLD FUTURE』をリリースした。2022年は5月にデジタルシングル『RILY’S NIGHT -百合演夜-』を発表、6月からソロツアー「RILY’S NIGHT」に突入し、ツアーの合間にフェスやイベントなどにも多数出演。ソロツアーは追加公演が年内残っており、今回のアルバムも含め、2022年は精力的に活動した一年だった



アルバムには、シングルで既発の「華金」「辛」「星屑のメモリーズ」にプラスして、新曲5曲とスキットが2曲収録されている。今市の流麗な声を堪能できる「Don’t Give Up」、90年代R&Bのマナーを踏襲した「ROMEO+JULIET」、色気を湛えた「CASTLE OF SAND」、心温まる「Song For Mama」、真摯なメッセージソング「Star Seeker」など、アーティスト今市隆二の真骨頂が凝縮された一作に。「RILY’S NIGHT」ツアー中の今市にインタビューを実施した。

—アルバムを通して聴いて、心穏やかに楽しめる作品だなと思いました。サウンドプロダクションやアレンジなどの細部へのこだわりも感じられて、今市さんが好きなものを突き詰めている印象があります。前回のデジタルシングルからこのアルバムに至るまで、どんな気持ちを経て制作したんでしょうか?

今市:まずは大きな軸として、自分のバックグラウンドでもある90年代のR&Bにフォーカスを当てて仕上げています。世界的にもそうですけど、今の日本の音楽シーンの移り変わりとして、サブスクがメインの聴き方になっていて、よりジャンルレスになってきてると感じるんです。これをやったら正解というのが、無くなってきている。いろんなことが変化しているなか、だったら一番シンプルに自分が好きなもの、R&Bをガッツリやるべきタイミングかなと思いました。

—LDHの原点でもある、90年代テイストのR&Bやブラックミュージックを堪能できるのが、またいいなと思いました。

今市:自分がリアルに聴いてきた時代でもありますし、やっぱり好きなんです。R&Bっていうジャンルがすごくしっくり来る。今のR&Bは垣根がないじゃないですか。トラップの要素も入ってきたりしますし、でも今回は自分の中にある「これぞ90年代王道のR&B」って思えるものを入れられたかなと思ってます。

—歌詞の部分ではどうですか?


今市:R&Bはラブソングがメインになってくるので、そういうマナーもしっかり踏襲しました。逆に「Don’t Give Up」はR&Bにはあまりないテーマの曲なので、そういった面白さもあると思います。「Song For Mama」や「Star Seeker」に関しては、メッセージの部分に重きを置いている自分ならではの想いをしっかり入れられたかなという感じがします。

—「Song For Mama」は今市さんにとって、とてもパーソナルな一曲ですね。

今市:そうですね。よりパーソナルな部分が出ている曲でもありますし、元々書きたかったテーマでもあるんですよ。R&Bって“For Mama”をテーマにした曲がよくあるから、そういう背景も踏まえて書こうと思いました。あと自分が今年36歳になって、周りに結婚した人や子どもが生まれた人もたくさんいたので、これまで以上に母の偉大さを感じたというか。あとは最近自分の祖父が亡くなって、その時に祖母の気持ちがすごくわかったし、そういうタイミングも重なって書きました。



—ホームビデオの映像を見返したんですよね?

今市:はい。実家にあったホームビデオをこのタイミングで見返そうと思って、お母さんに連絡して。運動会とか発表会とか、いろんな映像を見ました。見返したのは、小〜中学生ぶりぐらいです。大人になってからは初めてで。いろいろすごかったですよ(笑)。例えば、俺ってこんなにうるさくてふざけてた子どもだったんだとか、兄貴とすごく仲良かったんだなとか、意外と親父がちゃんと“親父”をしてくれてたなとか、自分の記憶とは違った部分も知ることができて。映像に残っているお母さんが当時34歳くらいだったんですけど、俺が今36歳なので、その点でも感慨深かったです。お母さんが撮りながら一人で喋っている感じとか、こういう気持ちで俺のことを見てたんだと思うとエモかったです。

—そういう映像を見た感情が、この曲のヴァイブスになっているんですね。

今市:繋がってますね。基本的にはホームビデオを見た自分の記憶と感覚でバーって書いたんですけど、2番の歌詞は特に反映されているかもしれないです。家族で箱根か熱海に旅行に行った時、アスレチックみたいな遊具があって、そこで遊んでいる様子をお母さんがビデオカメラで撮っていたんです。お母さんからちょっと離れた場所にアスレチックがあって、お母さんが遠くの方にいる俺に向かって名前を呼ぶんです。それでなんとも言えない感情になって。そのシーンも歌詞に入ってる部分です。

—家族に感謝するような曲は初めてですか?

今市:初めてですね。親父にもないし、兄弟にもないので。

—じゃあいいタイミングで、このアルバムでやりたかったこととも重なったんですね。

今市:はい。自分の想いと自分の好きなものがうまく融合した感じです。



—歌詞には力強さがありつつ、曲はすごく美メロで、そのギャップもいいですよね。

今市:そうですね。R&Bには「Don’t Give Up」ってテーマはあまりないので、面白いかなと思います。

—ライブでの刺激が曲作りに役立つこともあると思いますが、「RILY’S NIGHT」のツアーをこれまで駆け抜けてきた感想は?

今市:今年の6月からやっていて12月までやるので36公演あるんですが、本当に充実しています。ホール規模で細かく全国を回るツアーは元々自分のやりたかったことですし、コロナ禍でいろいろあったなかで、直接会うことの大切さとか、ライブがいかにパワーを持っているかを伝えたくてやっていて、実際にそれができている。自分自身も改めてライブや音楽って最高だよなって実感してます。3日に1回のペースでライブをやったり、大変な部分もありますが、お客さんもそれぞれの想いを持って集まってきてくれるから、特別なエネルギーの交換が生まれるんです。そうやって何千人の方と向き合わせてもらって、自分のマインド的にもレベルが高い状態でいられた。そのなかで並行してアルバムの制作ができたということは、クリエイティブ的にもいいことしかなかったです。

—ボーカリストとしてはどんな点でレベルアップしたと思いますか?

今市:3日に1回ペースだったので、コンディションの調整が少し難しくて、人間だからツアー中にも波があるじゃないですか。でもお客さんはそういうところは全く知らないし、知らなくてもいい。今日はちょっと体力的にきついかもなと思った時でも、そのなかでベストを尽くす、想いを届けることが、今回はこれまで以上にできたかなと思います。そこはレベルアップというか、表現者としてよかったところかなって。今回の「RILY’S NIGHT」は、元々自分がやりたかったことだったんです。キャリア12周年を迎えたなかで、皆さんへの感謝の気持ちがめちゃくちゃ強くなっていて、デビューから12年経って自分を応援してくださる人がいることは、本当に感謝していますし、それを伝えられたツアーでもあったと思います。さらに自然体でもいられた。だからこそ、どんな状況でも想いを届けられたのかなって思います。12年やってきた結果かもしれないです。

—そういう流れを経てのアルバムだから、今回のアルバムはある種集大成的なものになっているのかもしれないですね。

今市:自分の好きなものや伝えたいメッセージを今回のアルバムには入れられたので、満足いく形になってます。

—R&Bのマナー的には「LOVE=愛」が本作の大事な要素にもなっていて、だからこそ聴いていると平和な気持ちになります。

今市:今回のツアーのMCでも言っていたんですけど、愛を伝えることは自分のアーティストとしての大きなテーマで。自分自身、生きていくなかで愛が一番重要だと思いますし、それを感じてもらえてるんだったら最高です。




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