昨年11月10日は、三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEのデビュー10周年でした。おめでとうございます! この10年間、歌でたくさんの人を魅了してきた今市さんが、表現するときに大切にしてきたことはありますか?
自分自身の生き様、人生を見せることです。歌ったり、歌詞を書いたりする時に、伝えたいメッセージとしてまず浮かぶのは、今まで経験したことや感じたこと。楽しいことも辛いことも全部ひっくるめて、自分自身の生き方を歌に乗せて伝えることが大切だと思います。
歌手になる夢は、いつ頃から抱いていましたか。
もともとEXILEの大ファンで、「こうなりたい!」と思ったのがきっかけです。その時、12〜13歳かな。今思えばそこから夢は始まっていたけれど、まだアーティストになりたいという、自分の夢への確信は持てていなかったです。ただ、歌は好きだったので、当時はよくカラオケに行ってEXILEの曲を歌っていました。
2006年、19歳の時にEXILEの新ボーカルを決める「VOCAL BATTLE AUDITION」が開催されました。当時は、目立つ場所に自ら飛び込むタイプではなかったので、歌うことは好きでしたが、オーディションを受けようという思いはありませんでした。恥ずかしい、という気持ちもありました。けれど、「あのEXILEがやっているオーディションだったら受けてみたい」と、受けることにしました。歌には多少自信があったのですが、結果は2次審査で落ちてしまって……。この落選がきっかけで、自分の気持ちに火がつきました。
オーディションに落ちたことで確信した自分の夢。
当時は、仕事をしながらボイストレーニングに通う毎日だったそうですね。その時に大切にしていたルーティンはありますか。
仕事が終わって帰ってから、近くの川沿いを20〜30分走るということを2年間毎日やっていました。ボイストレーニングの先生に「とにかく、毎日走りなさい」と言われてはじめたことだったのですが、振り返ってみるとそれが自分の夢と向き合い、確信へと変えていく大切な時間でした。音楽を聴きながら、いろんなイメージを膨らませていました。
具体的にはどのようなイメージをしていたんですか。
ルーサー・ヴァンドロスとマライア・キャリーの『エンドレス・ラブ』など、いろいろな曲を聴きながら、次のオーディションやデビューしてステージに立っている自分の姿を想像していました。仕事が終わった後、しんどいと思う時も正直ありました。けれど、ルールを決めて欠かさずにやることで、“自分に負けない自分”をつくることができたと思います。
リベンジであり、ラストチャンスだった2度目のオーディション。
コツコツと夢を掴む準備を重ねていた2010年。「VOCAL BATTLE AUDITION 2 ~夢を持った若者達へ~」が開催されることになりましたね。2006年に落ちたオーディションに、もう1度チャレンジしてデビューを引き寄せた今市さんですが、その時はどんな気持ちでしたか。
運命だと思いました。その時はとにかく「デビューしたい!」という気持ちが高まっていた時期。EXILEはもちろん好きだったのですが、何かに引っかかればと思い、いろいろなオーディションを受けていました。『ウルトラマン』のオーディションを受けたことも! そんな中で「VOCAL BATTLE AUDITION 2」の開催を知って、もうこれしかない!と。
今市さんの強い思いが夢を引き寄せたんですね。
抱いていた夢に1番近いステップが再び目の前に! 今考えたらまだまだ若いのですが、当時23歳で年齢のことも多少頭をよぎりました。同時に「これ以上のオーディションはもうないだろう」とも思いました。
ボイストレーニングに通ったり、オーディションを受けたりと自分なりに努力を重ねてきたという強い思いがあったので、これで掴めなかったら諦める覚悟で挑みました。リベンジであり、ラストチャンスでした。
オーディション中は、どんな気持ちで挑んでいたのですか。
正直、めちゃくちゃ自信がありました。1次審査からたくさんの参加者がいたのですが、周りはまったく意識せず、自分との戦いだと思っていました。夢を追いかけている時間が長かったですし、家族や友人にも「ボイストレーニングに通っているよ」とか「オーディション受けてるよ」とかを言葉で伝えて、支えてもらっていました。自分の夢ではあるのですが、応援してくれる人のためにも結果を残したいという気持ちが原動力になりましたね。
「夢を叶えたい」と思う原動力を見つけて。
オーディションで勝ち進み、デビューが決まった今市さん。夢を叶えるために必要だったことは何だと思いますか。
恥ずかしがらずに夢を言葉にすること。僕の場合は家族や友人、地元の先輩に夢を伝えていました。応援してくれる人がいると、その人のためにも「夢を叶えたい」という思いが強くなるんですよね。自分の夢が自分だけのものじゃなくなる感覚、というのかな。周りに言った手前、中途半端なことはできなくなるので、それが自分自身のケツを叩くことにもなりました。
もう1つは、情熱を持って続けることだと思います。続けていたらチャンスは必ず巡ってくるから、その時にやってきたチャンスを掴んで離さないこと。そのためには、日々努力して、挑戦し続けていることが大切。遠回りのように見えて、きっとそれが1番の夢への近道なんだと思います。
挑戦して、失敗することの恐怖を感じることはないですか。
今もたくさんあります。けれど、ずっと成功し続けて登りつめる人なんかいないと思うんです。失敗しないと気がつかないこともあるし、失敗するからこそ上にいける。僕も20代の頃はそうだったので、失敗するのが怖い気持ちは十分に分かりますよ! それでも、挑戦することが何よりも重要なステップだと声を大にして言いたいです。
メンバーと多くの時間が共有できた10周年。
デビュー後、抱いていた理想と現実のギャップはありましたか?
大規模なステージや華やかな衣装はイメージの通り素晴らしいものでした。想像以上だったのは、ステージから見えるお客様の顔。実際ステージに立ってみると、みんなの笑顔が本当にキラキラと輝いていて……、その景色はイメージ以上に心が揺さぶられるものでしたね。
たくさんの方が応援してくださるので、大きな喜びを得られる分、プレッシャーを感じることもあります。本番に向かうまでの準備や曲を作る過程など、デビュー前にイメージしにくかった部分がありました。また、三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEは、いろいろな人の思いを受け継いでいるグループ。自分以外のたくさんの人の思いを感じながら活動することへの責任は日々感じています。
グループ内でのコミュニケーションで大切にしていることはありますか?
同じ時間を過ごすことです。それぞれ個人の活動もあるので、昔よりはプライベートを一緒に過ごす時間は減ったのですが、昨年は10周年イベントなどもあり、多くの時間をメンバーと共有できました。プライベートでご飯に行くと、「実はそう思ってたの?」なんて、意外な意見や考えをシェアし合うことができたんです。たった1回のご飯で、悩みが解消されたり、思いをより強くすることができたり……。その時に、仕事を抜きにした何気ないプライベートの時間が、絆を深めるためには必要なんだと思いました。
次なる夢は、自身の経験を世の中に還元していくこと。
ソロプロジェクトやラジオのパーソナリティ、映画主演など、新しいステップへと挑戦を続けている今市さんですが、次に抱いている夢はありますか。
ボーカルとして歌えるまで現役で歌い続けたいという夢が1つあります。『君の瞳に恋してる』という曲があるのですが、原曲を歌っているフランキー・ヴァリさんは今、86歳なんです。また以前、矢沢永吉さんのライブを拝見したことがあるのですが、とてもパワフルでめちゃくちゃ格好良いんです。まるで生き様を見せつけられているようで……。70代ですよ!? 僕が今34歳なので、倍にしても届かないほどの年齢差の方々。そういったパワフルな先輩たちをお手本かつ目標にして、長く歌い続けられたらいいなと思っています。
ソロ活動を経験する中で、座長やリーダーとして振る舞わなければいけない場面も増えました。そこで芽生えたのは、バックダンサーやスタッフ、ミュージシャンといった出会った人達をフックアップしたいという思い。僕自身、オーディション出身なのでオーディションで新しい才能を見つけたり、夢を追いかけている人の可能性を広げられたりする機会をつくることにも興味があります。アーティスト活動やこれまでの経験を、世の中に還元していきたいですね。
インタビューの最後にはVOGUE GIRLの読者に向けて、スペシャルなメッセージを届けてくれました。
今市さんが思う“素敵な大人“とは、どんな人ですか。思いやりを持っている方は男女関係なく素敵だと思います。思いやりを持って接してくれると、僕も何か返したいと一生懸命になれるんです。お手本は、HIROさん。誰に対しても平等に思いやりを持って接している姿を近くで見ていて、本当に尊敬しています。HIROさんのようになれたらいいなと思います。自分自身の生き方やライフプランに悩んでいるガールに向けて、メッセージをお願いします。
自立して、自分の人生を切り開いている女性は格好良いと思いますし、リスペストしています。けど、もし近くで悩み、辛い思いをしている女性がいたら、支えてあげられる人間でいたいなと思います。男って、女性に頼られると嬉しいですし。頼ってほしいと思っている人間が近くにいるということを、知って少しでも楽になってくれる人が嬉しいですね。
僕自身も、これから先誰かと結婚して、子供が生まれてという時、一家の大黒柱になることがあると思います。そんな時に、1番近くにいる大切な人を支えられる人間でありたいなと思っています。
将来、家庭を持つイメージはご自身の中にありますか。
将来、結婚もしたいですし、子供も欲しいです。まずは、相手を見つけるところからなんですが……(笑)。今市家は3人兄弟なので、僕も子供は3人欲しいと思っています。タイミングとしては、今ではないかと思いますが、イメージはしています。いつか出来たらいいなと思います。
★ デビューから10年経って思うこと。今市隆二、描いた夢の掴み方。★
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三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEのボーカル、今市隆二。20代で抱いた夢を掴み、デビューからの10年を駆け抜けた彼が、VOGUE GIRLに活動の軌跡を語ってくれた。グループ活動に留まらず、ソロプロジェクトやラジオのパーソナリティなど多方面で活躍の幅を広げ、立ち止まることなく新たな夢への扉をたたく。情熱を持って描いた夢を実現してきた今市隆二から、自分らしく生きるためのヒントを探して。
歌うことは、自分の人生を見せること。